日米学生会議は、日本と学生から同数の学生が約一ヶ月に渡って共同生活を送りながら様々な議論や活動を行い、会議全体を通して、様々な世界の問題に対して学生同士の活発な議論を行うとともに、日米両国の参加者間の相互理解を深めていくことを目的としています。そして参加者立ちが会議で得た成果を長期的に社会的貢献、社会還元していきます。
(ホームページより掲載)
なぜやるの?
日米学生会議(Japan-America Student Conference-JASC)は、日本初の国際的な学生交流団体です。米国の対日感情の改善、日米相互の信頼回復を目指し、「世界の平和は太平洋にあり、太平洋の平和は日米間の平和にある。その一翼を学生も担うべきである」という理念の下、1934年に発足しました。
以来日米学生会議は、日米関係を考察するとともに、両国をめぐる様々な問題について、多角的に検討してきました。しかし近年のグローバリゼーションの進展と新興国の発展を経て、今日ではより広く多様な問題を日米の観点のみならずグローバルな視点から考えることが求められています。
(ホームページより掲載)
実際に何をするの?
実際に参加された医学生の声
日本で経験したこと
選考の結果が4月に発表されました。
5月、東京での春合宿では日本側の参加者、実行委員と初めて顔を合わせ、日米学生会議の歴史や今回のテーマについて学び、また各界で活躍するOBの方々との交流会がありました。6月には、防衛大研修として、日本側学生皆で防衛大学を訪問、日米関係の重要な要素の一つである安全保障について知識を深めるとともに、防衛大学校の学生と議論しました。7月には、自主研修として福島県を3日間、福島第一原子力発電所も訪問しました。
アメリカで経験したこと
8月に本会議が開催されました。今年は米国開催であり、ボストン、ワシントンDC、モンタナ、サンフランシスコを回りました。
ボストンで初めて米国側学生と対面し、次の日から早速intenseかつ充実したスケジュールが始まりました。ハーバード大学やスタートアップのアクセレレーターであるMasschallengeの訪問を通してボストンの持つ様々な顔について学ぶことができました。そして天皇陛下も訪れ一晩を過ごした旧ライシャワー邸でのレセプションでは日米関係の深い歴史を感じることができました。
ワシントンDCはまさに政府都市で、国務省、国会など様々な機関を訪問し、日米関係について理解を深めることができました。一時帰国中で合ったキャロライン・ケネディ米国駐日大使にお会いするという貴重な機会も得ることができました。
モンタナ州はグレイシャー国立公園の大自然を筆頭にこれまでの2都市とは全く異なるアメリカの顔を見ることができました。ネイティブアメリカンの居住区、議会への訪問では、自分の分科会(本会議までを通して同じテーマに議論を行うグループ)のテーマ「文化の普遍的価値と社会の変化」を考えるにあたり、文化の多様性、保護、盗用などの側面から多くの学びがありました。
第68回日米学生会議の最終地であり、多様性とスタートアップ/テクノロジーの聖地であるサンフランシスコでは、LGBTQや女性の社会進出など幅広いテーマについて扱いました。米国最古の日本庭園の一つである箱根ガーデンで、ソーシャルビジネスのビジネスプラン発表も行いました。そしてファイナルフォーラムでは分科会ごとに3週間の議論の成果を発表しました。
医学生は何を得るの?
実際に参加された医学生の声
普段行くことのできないような場所へ行き、会えないような各界で国際的に活躍されるリーダーの方々にお会いする経験はさることながら、日米学生会議を通した一番の収穫は、3週間寝食を共にし、朝夕議論に明け暮れた仲間とのつながりであったと思います。日米様々な場所から異なるバックグラウンドを持った人々との共同生活、議論はときに衝突を生むこともありましたが、お互い襟を開いて対話してこそ、強い絆を作ることができたように思います。他人と本気で関わり合うことで、自分自身について見つめ直し理解するきっかけにもなりました。
また、医学分野にとどまらず、社会の幅広い事柄、問題について考え、ディスカッションすることによって、医学、医療を社会の中の一つの要素としてその位置づけをとらえ、その中で自分がどうしていきたいかを考える機会となりました。
さらに、1934年に始まり80年以上の歴史を持つ日米学生会議の同窓会も魅力の一つと言えるでしょう。
医学生にとって普段の生活の中で医療関係以外のつながりを作ることは中々ないと思いますが、日米学生会議のつながりは、これからの学生生活、今後の人生において常に新鮮な視点を与えてくれる貴重な存在になると思います。
今後のセミナー予定
毎年、日本、アメリカ交互で開催されています。現在第68回の参加者から選ばれた実行委員によって第69回に向け準備が進められています。
日本側は1月〜2月ごろが第一次選考の申し込み期間です。